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このサイトについて

このサイトは、芸術創造教育の新概念である「クリエイティブ・ミュージカル」を提唱する任意団体「クリエイティブ・ミュージカル」の代表・ガッキーこと石垣清香が執筆しています。

クリエイティブ・ミュージカルとは?

すべてのこどもたちはアーティストである

by パブロ・ピカソ

「クリエイティブ・ミュージカル」とは、「アートの創造プロセス」と「ドラマ・音楽教育」を融合させた、ミュージカルを活用した子ども中心主義の教育の一つの概念・アプローチです。

1938年ウォードによる「クリエイティブ・ドラマ(ティックス)」というドラマ教育の概念をもとに、9年間の創作ミュージカル教育現場での知見、それ以降のドラマ教育、表現教育の先人たちの手法、認知科学分野の実証研究結果を参考に、2022年に、新しい芸術・創造性教育概念として発表します。

【クリエイティブ・ドラマ(ティックス)】Ward (1938)

子どもが台本を覚えて演劇作品を舞台で上演する活動とは異なる、ドラマ活動をすること自体に教育的価値を見出した。デューイの新教育運動に影響を受け「全人的教育」を強調したが、後に「想像的創造力」を強調。後に多くのドラマ教育の手法に影響を与えている。

ドラマ:見ている人のコミュニケーションは一切問題にせず、一人の参加者の経験とする。どんな感情になったか、擬似体験、自分と照らし合わせることで、自分を知る。生きる練習。(ブライアンウェイ)

シアター:俳優と観客の間のコミュニケーション。ドラマのクラスで見つけた「自分」や「伝えたい思い」を、観客に「伝える」ことが必要。(ブライアンウェイ)

「クリエイティブ・ミュージカル」のアプローチは、音楽・ドラマ・シアターといったアートの要素を使い、ワークショップを設計することで、参加するこどもたちが「アート創造のプロセス」「ソーシャルコミュニケーションのプロセス」を体験し、自らが世界を捉える力を持ち、表現者となっていくものです。

またこのアプローチを活用して、当団体では、「新しい芸術作品が生まれる可能性」と「こども中心主義の教育としての可能性」の両者を追及していきたいと考えています。

「クリエイティブ・ミュージカル」実践家の仕事は?

アート創造プロセスとソーシャルコミュニケーションプロセスの専門家であり、ドラマやシアターや音楽というツールを使って、すべてのこどもたちが表現者として自分らしく輝くためにプログラムを実施します。

加えて、ミュージカル作品を生み出す、演出するにはまた別の芸術的技能が必要になります。ミュージカルという枠組みを使うにせよ、逸脱するにせよ、舞台で上演するまでの作品に創り上げるため、日夜思考している劇作家・演出家の存在や思考も不可欠です。

クリエイティブ・ミュージカルの事業内容

  1. 実践家・作家演出家の育成
  2. 実践家の派遣
  3. 教本・台本販売
  4. 舞台製作
  5. プログラム研究開発
  6. プログラム導入
  7. クリエイティブ・ミュージカル概念の普及・広報PR
  8. オウンドメディア「こどもとミュージカル」運営

このサイトでは

このサイトでは、「クリエイティブ・ミュージカル」概念化にあたり得てきた、アカデミックな知見についての紹介・著者のガッキーによる自分なりの解釈、現場での実践から紐解いた自分なりの方法論や思想を発信します。常に概念は新しくなっていくもの、として捉えてもらえたら嬉しいです。日々更新!

「クリエイティブ・ミュージカル」を取り組んでみたい方、ご家庭や習い事といったこどもたちの生活の場で、創造性を信じたい方にちょっとでも役に立つことができたらと思っています。

具体的には、以下のことを書いていこうと思います。

  • こどもたちが自分を発見していく姿
  • ミュージカル創作教育の実践に役立つ書籍や舞台のレビュー
  • ミュージカル教育(演劇・表現・音楽・情操)を学べる場の紹介
  • 「創造性」をめぐる心理学・脳科学・教育学などのアカデミックな知見の紹介

正解はありません、ぜひフィードバックください!

なぜ、ミュージカル? 

舞台で表現という制約と挑戦、ミュージカルの自由さと楽しさが、自分らしく生きていくための創造性を育むのにとっておきの題材と思っています。

低学年のこどもたちが、ふと想像する世界は素敵なファンタジー。歌って踊って、そんな世界を表現する。

大人になりかけのこどもたちにとっては、誰かというフィルターを借りながら、自分を見つけていく。普段言えない言いたいことを言う中で物事の真理や心理を発見していく。

こどもたちはミュージカルの世界にすでにいたり、その世界を借りたりしながら、自分を見つめていくようです。

この10年間の経験と、後半では裏付けを学んだことにより、明確に一つわかったことがあります。

「すべての子どもはアーティスト」なのにも関わらず、そのアーティストが持っている「自分の目で自分や世界を捉える力」は通常の生活の中では、なかなか発揮できていないということなのです。その目はあっても、自分ひとりの世界で完結してしまっていることが多いのです。

それを、いきなりやってみよう!というのはいささか難しい。

アーティストの目を心を体を取り戻す「創造・表現のプロセス」を楽しみながら仲間と取り組むことで、こどもたちは自分を見つけ、新しい自分へと開花させていきます。

そして、たった1人の表現者になるのです。

ミュージカルは「演劇」という芸術に属すと思っていますが、「演劇」は広くて深い。曖昧性や抽象性も素晴らしい芸術です。その分、理解を深めていくには時間を要します。

ミュージカルでは、歌ったり踊ったりすることで観客がエンターテインされるだけでなく演じる側も刺激や発散が得られ、こどもたちがまずは楽しみながら、「演劇」に触れられることの魅力があると感じています。

歌って踊って楽しい!の先にある、隠れていた「新しい自分」への出会いが待っているのです。寄り添うには技能が必要で、学び続けています。

こどもたちの成長には、何度も泣かされています。

記事を書いている人:ガッキー |石垣清香

クリエイティブ・ミュージカル代表。ガッキー企画代表プロデューサー。リトル・ミュージカル創設者。

ミュージカル教育実践家。創作家(脚本・作曲 ちょっと演出)。ワークショップデザイン・ファシリテーター。研究者。シンガーソングライターっぽいこと。

ガッキー企画では、クリエイティブ・ミュージカルとは別に、以下のことを請け負います。

  • PR・プロデュース・アーティストマネジメント
  • 脚本・作編曲・ミュージカル作品
  • 創造性向上のためのワークショップデザイン・各種講座など

これまでの略歴

名古屋大学文学部卒業後、広告制作プロダクション、サイバードにてWEB&デジタルコンテンツ制作プロデューサー、ベイカレントコンサルティングにてビジネスコンサルタントを経て2009年に独立。主にフィットネス分野のコンテンツ制作・専門家マネジメントを事業とし、プロデューサー・プランナー・編集者として活動。2013年に非営利任意団体としてリトル・ミュージカルを旗揚げ、2015年非営利型一般社団法人化、2017年に故郷の三重に拠点を設立。一方でラクスルなど複数のスタートアップ企業での事業に関わり、さまざまな組織の中に入り18社で働く機会を得る。2019年出産育児移住のため法人を営業休止及び代表理事を退任(任意団体として活動は継続)。新たに個人事業としてガッキー企画設立。

これまでに、リトル・ミュージカルでのこどもたちとのミュージカル創作を通じて

  • 本格的なオリジナル・ミュージカル作品を全国で20作品上演。
  • 密に関わり創作をともにしたこどもたちはユニーク数で350名
  • こどもたちのアマチュア公演ながら、総観客動員数は約10,000人
  • 活動は中京テレビの事業として採択され、日本ガイシホールにてオリジナルミュージカル上演。
  • 読売新聞ほか、地元紙面やテレビ、書籍『新・エリート教育』に取り上げられる。
  • 三重こども映画祭を開催。こども監督が創り上げた9作品を劇場公開。

手がけた作品については、作品ギャラリーを参照ください。

リトル・ミュージカルは、「創る・歌う・踊る・演じるをこどもが全部やる!」団体です。東京(渋谷、板橋、大田)、名古屋(中京テレビ)、四日市、福岡など、全国のこどもたちと、ミュージカルを創作・上演してきました。

littlemusical.com

こども時代からの活動からの気づき

自らの幼少期の音楽経験や舞台経験がこの活動のベースとなっています。

合唱団・ピアノ・バイオリン、中学の部活で新体操、大学からジャズダンス・コンテンポラリーアカペラ、卒業後すぐに始めたヨガ、ジャイロキネシスなどのボディワーク。これら全ての核となるのは「自分とは何か?何がしたいのか」でした。個人のピアノやバイオリンといった活動よりも、合唱団や新体操など集団で表現する魅力にどっぷりハマった私。なのにも関わらず、集団の中で自分を出すことには苦手意識がありました。

当時所属する大好きな合唱団は、小学校から高校まで10年在籍しました。今の私を育てていただいた大切な原体験の場です。200名以上いる団員との集団活動で、「自分の話は半分にしよう」というマナーがありました。それは、合唱という音楽が、聴くことを大切にするものであり、心地よく活動をするための大切なメッセージであり、教訓でした。合唱団でも上手に自分を表現できるメンバーもいましたが、私は自分を表現することには苦手意識があり、うまく自己表現できずに、ちょっと悔しい思いをずっと持っていました。どうしたら表現できるか、わからなかったのです。

大学時代には、自分がやりたいと思った音楽スタイル「コンテンポラリー・アカペラ」に出会いました。当時大学にアカペラサークルがなかったため、自分で立ち上げることに。立ち上げ期間、個人としての魅力とともに団体・チームとしての魅力をどう創出できるかを必死に考えた時期です。自分自身も仲間も見ていても「歌うことや表現することから自分らしさを探しあてる」ことはできる、そして「その自分らしさが触発しあうソーシャルクリエイティブな場づくり」はどう創れば良いのかを考え、実践してきました。さらに優秀な後輩たちに引き継がれ、20年で1500人以上が活動する団体に成長しました。

社会人になってからは、自分がクリエイティブな活動をしてきた自負があったにもかかわらず、企画力にも自分らしさにも悩み続け、そして同じく、すり減らしているメンバーも大勢見かけました。

表現や芸術は、「自分らしさ」を追求するものである、相手のそれも大切にできる。クリエイティブに問題を解決できるはず、すなわち世界平和に繋がる大きな可能性を秘めていると思います。

でも、芸術の習い事では、スキル獲得重視なものが多く、自分の表現とはなんだろう?に出会うまでに辞めてしまうことが多いと思います。幼少の頃から、表現することで自分を強くすることはできる。そしてもっとそんな機会があり、気づく機会が必要なのではないだろうか、と考え始めます。

すでにある個性や気づいていない自分の内側の思いに気づき自分の感性で話すことが大切。そして、舞台で表現する。全員がそう輝く。そんな活動を目指して、2013年4月、リトル・ミュージカルを立ち上げました。自分を表現することは苦手でも、他人の良さをプロデュースすることで輝かせるということには、大学時代のサークルや社会人経験を経て、多少の自信があったのです。

そこから試行錯誤でこどもたちと対峙しました。最初は、どこかから学んできた知識でこどもたちを見るのではなく、自分の感性でぶつかりたかった。しかし、それだけでは力不足を悟り、専門家の協力を得たり、自ら学び深めること9年。また自分自身がアーティスト・クリエーターであり続けることも大切であると感じ、あらゆる創作のメソッドや基礎知識を学び続けながら今に至っています。「こども中心(ホールチャイルドアプローチ)」主義に立っています。

自分が少しだけ持っていたプロデュース感覚は、確かに役に立ちました。でも、根本的に違います。こどもたちが自分たちで表現者になっていくプロセスがあるのだと知りました。そこに音楽やドラマといったアートをツールとして使う可能性が大いにあります。「創造・表現のプロセス」を楽しみながら仲間と取り組むことで、こどもたちは自分を見つけ、新しい自分へと開花させていくのです。そのプロセスをデザインし、こどもたちの今を見つめながら、変幻自在に場を創っていくのが私たちの役割です。

私自身、長らく自分に自信を持てずにいました。今もその「自信を持てない自分」から脱皮するために努力しています。そんな経験の中でも、コンフォートゾーンから抜け出すタイミングが訪れることがあります。こどもたちとも、できる限り長期的に関わった上で、その子の「飛び出す」タイミングを見逃さないことを大切にしています。また、自らが、創造的であることが大切だと思っており、アーティストとしても活動しています。

ガッキーは「万年思春期だね、それがこどもと関わるために重要な要素かも」と言われました(笑)
ずっとこどもらしくいよう、それでこどもたちを救えるならば・・・!

学んできたこと

  • 音楽制作ゼミ 音学校2-3期修了。
  • ピアノコードプログレッション講座修了。
  • シナリオセンター シナリオ通信基礎科修了。
  • ヨガ200時間養成 | ジャイロキネシス認定トレーニング
  • マインドフル・コーチング(現在学習中)